咲-Saki-99局「真実」 末原先輩について

咲-Saki-最新号の感想です。こうやって雑誌連載分の感想を書くのって初めての経験なのでなんだか無駄にわくわくした気分ですw
ちなみに単行本派の方は思いっきりネタバレが入ってるので注意してください


恐らくほとんどの人にとって予想外の結果だったであろう姫松の2位通過ですが、ネタバレが出回った水曜あたりから賛否両論(否の方が若干多いかな?)様々な反応があるみたいです
どの意見も納得できるものがあるのですが、この結果をどう判断するにしろ忘れてはならない事があると思います
それは、末原先輩が決して最後まで考える事を辞めなかったからこそ今回の結果がある、という事です


第96局「抵抗」より。彼女の魅力をあますことなく伝えるいい1シーンだと思います
卓の3人が全員能力者という長野決勝の池田以上の苦闘の中、彼女は最後まで己が凡人であることを自覚し、なんとか勝ち上がる為の糸口を探し続けてました
そして、その努力は今回実を結びます。前回のラストで咲さんが嶺上牌をツモ切りしてからのこのシーン

永水と宮守の二人は咲の意図を槓ドラを乗せるためと勘違いしますが、末原先輩は彼女の意図を正確に読み取ります
この後末原先輩は倍満をツモ。永水をまくって見事に2位になり、ラストは咲が安手をあがってそのまま試合終了となる訳ですが、このシーンは凡人であるが故に対戦相手の研究を怠らなかった末原先輩の、能力者であるが故に研究が不十分だった霞さんと姉帯さんに対する見事なカウンターだったと思います

もちろん、これが全て咲さんの手の平の上で踊らされているにすぎない、と切り捨ててしまうのは簡単ですが今まで述べてきたように

  1. 絶望的な展開にも拘らず最後まで勝ちをあきらめなかった事
  2. 自らが凡人である事を自覚し、対戦相手の研究を怠らなかった事

この二つは間違いなく末原先輩の努力の結果です。これは決して過小評価してはいけない点だと思います


なんだかさっきから凡人凡人と繰り返して、末原先輩に申し訳ない気持ちになってきたのですがw
このキーワードを強調したのはひょっとしたら準決勝において大きな意味を持つんじゃないか、と思ったからです

  • 末原先輩が凡人である事を辞める時

今まで末原先輩の強さについて語ってきましたが、愛宕のお姉ちゃんによると彼女の強さはもう一つあるそうです

絹恵『末原先輩…なんでキツいやなんて…』
洋榎『恭子が弱気になってんのは確かやけどな』
洋榎『うちは負けるつもりで卓についたことなんて過去一度もあらへん。でも恭子は雑魚相手でも負ける可能性を常に考えてる』
洋榎『だからこそ強い。それが恭子や』
                  

第90局「嶺上」からの、お姉ちゃんの末原先輩への信頼の理由が明らかになるシーンより
これも重要なポイントだと思うので上に挙げた点と併せて頭に入れつつ、先を読み進めてもらいたいと思います


さて、今回のラストにおいて赤坂監督が最後にいった意味深な言葉『あの子より強くなりたい?』
これは、恐らくなんらかの方法で末原先輩を準決勝までに超パワーアップさせるつもりなのだと思われます
これが末原先輩が何らかの能力を得る事を意味するのか、それとも地獄のような特訓で純粋に麻雀の力を伸ばすのかはまだわかりませんが、いずれにしろ咲さんよりも強くなってしまったら彼女はとても凡人とはいえない存在となってしまうでしょう


さて、それでは突然ですがここで皆様に質問です


これまで繰り返してきた通り、彼女が2回戦を勝ち上がったのは彼女が凡人である事に自覚的であり、そして負ける可能性を常に考えていたからです。

それではその末原先輩が凡人ではなくなった時、彼女は何を手に入れるのでしょうか?―――そして、何を失うのでしょうか?


この答えがなんなのか、それについてはこれ以上多くを語る必要はないと思いますが(そもそもこれが僕の思い違いの可能性も十分ありますし)いずれにしろ末原先輩の苦闘はまだまだ続きそうです
・・・鬼畜だけど咲さんを倒す為に必死で能力を手に入れた末原先輩が、凡人としての強さを失ったが為に負ける、って展開をちょっと期待してます

準決勝に残る2校はどこが勝ち上がってくるかを含めて、まだまだ咲-Saki-からは目が離せないですね。個人的には愛宕お姉ちゃんと末原先輩の二人の絆がもっと描かれる事を期待したいです

追記:ちょっと文章追加ついでに貼り忘れてた末原先輩の名MAD。これはもっと伸びるべき
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