ハッピーバースデーキャプテン

昔から咲-Saki-は好きだったんですが、雑誌を毎回買うほどにハマったのは実は阿知賀編のアニメが放送されたあたりからだったりします。なので1期のアニメも放送当時に鑑賞したっきりだったのですが、いい機会なので最近見直してみたら県大会決勝の先鋒戦で、原作にはないこんな感じのセリフがありました。

一「風越は今年はエースを先鋒に持ってきたね」
透華「ふん…今年も私の組なら返り討ちにして差し上げましたのに!」

どうやらキャプテンは2年の時からエースだったようです。エースを副将に持ってくるというのはかなり珍しいですよね。今まで出てきた高校でエースが副将なのは(恐らく)ニライカナイこと銘刈さんがいる真嘉比高校ぐらいでしょうか。まぁ、永水みたいにはっちゃんで稼ぎ霞さんで守りきる作戦ならわかりますが、去年の大将は明らかに守りより攻めが得意な池田ですし、今年キャプテンを先鋒に持ってきたという事は姫松のように伝統的にエースを副将に置いている訳でもないみたいなので、どういう意図があったのか気になる所です。


また、第8話「前夜」ではこんなセリフもありました。

文堂「長かったですね、今日のミーティング。なんか久保コーチ機嫌悪かったし」
みはるん「あの噂本当なのかな…?」
文堂「噂?」
みはるん「コーチ去年のチームの方が本命だったって。今年のチームは気に入ってないって」


これが本当なら結構きつい話ですね。ただし、去年の風越のメンバーについてはこんな話もあります。これは原作からですが

藤田プロ「だが…午後の2回戦に勝って決勝に進出しても龍門淵と風越にあたる。天江は強い…風越も今年はベストメンバーだ。初戦のようにはいかないだろう」*1

「今年は」という言い方はまるで去年はベストメンバーが組めなかったかのような言い方です。つまり、去年は病気か何かでメンバーの内の誰かが出場できなかったという事なのでしょうか?あるいは噂か藤田プロの発言のどちらかが間違っているという事なのかもしれないですね。ただ藤田プロは久保コーチとかなり仲がいいみたいなので、去年ベストメンバーを組めなかった理由も久保コーチから聞いていてもおかしくないはず。という事は噂の方がデマである可能性の方が高い気もします。


後、アニメで風越の気になる描写といえばやはり久保コーチが試合中に何度も携帯とにらめっこしてるシーンがあった事でしょうか。

これって結局何の為に入れられたシーンなのか明らかになってないですよね?一応、試合後にコーチが学校と親御さんの許可を取ってホテルに連泊できるようにしておいたというセリフがあるので、これが携帯のシーンの理由なんじゃないかという話もあるみたいですが、そんなの試合中にやるなよと思いますし、そんなに時間かかる事でもないだろうし…。う〜む、わからん。


こう見ていくと、特にアニメにおいて風越に関する描写は腑に落ちないところが結構多いですね。ただ今、大きな話題となっている咲さんの過去に関する謎とは違って、こちらは恐らくこれから明らかになる事はない謎な訳ですが、こっちはこっちで考えてみると色々妄想が膨らみますね。

例えば…よくネタで風越はキャプテンのお気に入りをメンバーに選んでいるから同級生がいないんだとかいわれますが、これが実は逆でむしろ去年は実力によるメンバー選考がされていなかったんじゃないか、とか。キャプテンがエースなのに副将を任されたのもその辺りが原因だったりするのかも。
あるいは、去年まで風越のOGの口出しがひどくて久保コーチがベストメンバーを組めなかったんじゃないか、とか。久保コーチまだ若いですし、去年が新任とかでもおかしくないですし。で、去年龍門淵に惨敗したから今年は久保コーチが主導してメンバーを選んだんだけどそれに気に入らない人達がいて、みはるんが言ってた噂を流したりしてたのかもしれないな〜、と思ったり。


いずれにせよ真相は闇の中な訳ですが、作品を読み返してみるとキャプテンって名門で(恐らく)1年からレギュラーを務めて2年の時にはエースだった事と、本人のお人よし過ぎる性格もあってか、これまで随分苦労してきたんじゃないかなと思わせるところがいくつかあります。
こう考えてみるとキャプテンが何度も後輩たちに麻雀を楽しんでもらいたいと言っているのも、また違った意味で聞こえて来る気がします。どんな時でも笑顔を絶やさずに、頼りになる同級生もいない中で後輩を育て上げたキャプテンはやっぱり素敵ですよね。

キャプテン誕生日おめでとうございます!

*1:第11局[伝統]p.99