シノハユ 第1話「慕」感想 咲-Saki-とシノハユの1話を比較して

遅ればせながらシノハユ1話の感想を少しだけ。

阿知賀編の1話は小学校での和と穏乃達との出会いから中3の阿知賀麻雀部復活までという非常に長いスパンを描いたものでしたが、それに比べるとシノハユの1話は途中で母親の失踪という大きな出来事があるものの慕がどういったキャラクターであるかを丁寧に描いたものでした。阿知賀編という物語は群像劇的な性格が強かった作品ですが、シノハユは1話を見る限りあくまで慕がお話の中心として描かれるみたいですね。

このような両者の作品の性格の違いは作品告知イラストの時点でなんとなく読み取る事が出来ますね。阿知賀編では1話では登場しなかった宥姉や灼ちゃんの姿も描かれているのに対して、シノハユは慕、はやりん、閑無の3人の姿しか描かれていません。この3人の友人関係がどのように現在へ繋がっていくかがシノハユの大きなテーマとなるんでしょうね。

他には誤植のせいではっきりしませんが、恐らくこの3人は同学年でしょうから10年前の準決勝時には全員高3なはずです。それまでの高校2年間は彼女たちはどうしてたんでしょうかね?ひょっとして元々、朝酌女子の麻雀部は廃部寸前でそれを阻止する為にはやりんはアイドル活動を始めた…って、それなんてラブライ(ry。

まずは阿知賀編とシノハユの作品の性質の違いについてから話を始めましたが、1話において目立っていたのは咲-Saki-本編とシノハユのそれぞれの主人公である咲さんと慕が対比するように描かれている事ですね。

慕は麻雀がとにかく大好きな女の子として描かれている一方で咲さんは繰り返し自分が麻雀を好きでないと言っていましたし、咲さんはプラマイゼロを連発する一方で慕は友人との麻雀ではきっちりまくってトップを得ていました。
そして、何より家族麻雀に対する2人の反応の違いが対照的ですね。咲さんにとって家族麻雀はイヤな儀式に過ぎなかったのに対して、慕にとっては友達との麻雀を途中で切り上げてまで優先すべき何よりも大切な行事として描かれていました。

また、それに対してライバルの反応もまた対照的ですね。和が咲さんに対して「麻雀を好きでもないあなたに…」とか「私も楽しませてください…!!」と言うのに対して閑無は何よりも勝負に勝つ事を優先している女の子です。

[シノハユ考察:石飛閑無を読み解く] by Cat in the box - キャットインザボックス

また、閑無と和が対照的に描かれている事はこちらの記事でミスタさんも指摘していますので、そちらも併せて読んで下さい。
このような対比が今後ストーリー上どのような影響を与えるのかはわかりませんが、この点を踏まえておく事は今後のシノハユのストーリーを考える上では最も重要なポイントだと思っています。やはり、今の所一番可能性として高いのは、当該記事の最後でミスタさんも指摘しているように慕の母親探しは叶えられる事無く終わるのではないかという事でしょうか。

また、咲-Saki-初のツンデレキャラでこの作品のメインテーマである「一緒に楽しもうよ!」に初めて真っ向から挑戦状をたたきつけた石飛閑無というキャラクターがどう成長していくのかも気になりますね。なんか、彼女は色々な所ですぐデレそうとか即堕ちしそうとか○○○弱そうとか散々に言われていますがw
ただ、龍門渕や永水などあまり勝ち負けにこだわらない学校が登場してきた咲-Saki-において、何よりも勝利を優先する彼女の存在をどのように描くのかは今後の咲-Saki-全体にも大きな影響を与えそうな問題のような気がしますが…さて、どうなる事やら。これからのシノハユが楽しみです。