永水女子の気になる謎まとめ

明日は咲-Saki-11巻と阿知賀編5巻にビッグガンガンの発売日ですね。皆様はどこのお店でコミックを購入されるか決まりましたでしょうか?

咲-Saki-11巻&阿知賀編5巻特典まとめ - 咲-Saki-ほんだし -

僕はちょっとまだ悩み中です。誰がイラストかというのを考慮しなければとらのお風呂ポスターが一番気になるんですけど。多分とらとメロンと文教堂…かなぁ。メイトの宮守も凄く欲しいんですけど。

さて、今回はちゃんとした考察というよりは、自分なりに気になるポイントのまとめになります。宮守が名前や学校名から比較的元ネタを考察しやすかったのに対して、永水は恐らく色々な要素が組み合わされた学校の為に考察が難しい学校です。なので、一度情報を整理してみようかと。まぁ、永水についてはそんなにちゃんと調べた訳ではないのでひょっとしたらあっさり分かる点もあるかもしれないんですが。


1.キャラクターの名前が桜の名木から採用されている

これは割合に有名ですよね。永水のメンバー5人の名前は日本五大桜から採用されています。また、会話の中で登場した「明星ちゃん」も恐らくは東山代の明星桜という九州最古の桜の名前から採用されていると思われます。が、そもそも何故永水女子のメンバーに桜の名木の名前をつけたのかという理由ははっきりしません。特に永水に桜を思わせる要素がある訳ではないですしね。ちなみに、桜については日本五大桜も含めて今ちょこっと調べものしてる所なので、その内こちらも記事にするかもしれません。

5/25追記:コメントで頂いたご意見などをこちらにまとめました。永水女子のキャラクターの名前の謎に関する新説 - 私的素敵ジャンク

2.何故巫女の格好をしているのに六女仙という名称なのか

これは、まぁそのまんまですね。トシさんの説明では神代小蒔の事を「六女仙を従える霧島神境の姫」と表現しました。*1はっちゃん自身も同じような発言をしているので間違いないと考えていいと思います。*2…とすると、やはり気になるのがどうして彼女達は巫女の格好をしているのに、中国の道教のキーワードである仙女を名乗っているのか。そして六女仙を従える姫様は一体何者なのか、という事。ちなみに六女仙という言葉は『霧島山幽境真語』という江戸末期の書物から採用されたと思われます。

後は、それに関係して彼女たちがいう「修行」って一体なんなのか、という事も気になりますよね。様々な力を組み合わせた退魔の修行、とかでしょうか…。
まぁ、そんな事言いだしたらそもそも巫女がボゼつけているのもどう考えてもおかしいんですけど。霧島山もかつては修験道が盛んな場所でしたけれど、山に対する信仰に様々な宗教が融合してるのかもしれないですね、咲-Saki-の世界では。


3.九州赤山高校の藤原利仙との関係は?

これは、2.とも関係がある話なんですが九州赤山高校の藤原利仙は『神界物語』という書物から学校名と名前が採用されたと考えられているのですが、実は九州赤山高校と永水女子は同じ霧島山にあると考えられていて、またどちらも仙女であるという点も共通しています。永水女子は昨年のインターハイで神代小蒔が藤原利仙を完封して突如現れた学校であるとされていますが、この2校はどういった関係なのでしょうか?まさか全くの無関係という事もないと思うんですが…。

また、塞さんの話の中で登場した沖縄県代表の真嘉比高校の銘苅さんも気になる存在です。彼女の元ネタは銘苅子という沖縄に伝わる昔話から採用されたのではないか、と僕は考えています。このお話は、ラストで天女の娘と王様が結婚してめでたしめでたし、で終わるんですがこの2人の間に生まれた子供はどうやら王朝の巫女になるらしいんですよね。はっちゃんとはるるの出身地である悪石島と喜界島はどちらも琉球文化の影響を強く受けていますし、こちらも全く無関係でない可能性もあります。
だから、永水にまつわるお話の中で九州赤山高校と真嘉比高校が登場したのは偶然ではなく、永水についての謎を解き明かす為の立先生からのヒントではないか…と邪推してるんですが、流石に穿ちすぎな見方ですかねw
ちなみにこの2.と3.については過去の記事でも触れていますので、よろしければそちらも併せてご覧ください

柳田国男と平田篤胤と咲−Saki− - 私的素敵ジャンク
「海底撈月」という役から生まれる様々なイメージを組み合わせて産み出された天江衣というキャラクター - 私的素敵ジャンク


4.石戸霞が降ろす恐ろしい神様とは何なのか

・・・・すごいおもちだ。
第95局[形代]において、霞さんは姫様の代わりに手なずけたという恐ろしいものの力を使っていわゆる絶一門モードを発動します。姫が宿し使う9人の女神とは日本神話で天孫降臨の際にニニギと行動を共にした9人の神様の事を指すと思われます(霧島神宮にはこれらの神様を模したお面「九面」が奉納されています)…とすると、霞さんが宿している恐ろしいものというのは一体何を指すのでしょうか?
これを解く手がかりはこの能力の発動のコマに隠されているのではないかと思っています。まず、霞さんの服の中には幾つかの目が描かれています。つまり、その恐ろしいものとは1体ではなく複数存在する可能性が高い訳です。また、このコマをよーく見ると実はこのシーンだけ霞さんの服装が巫女服ではなく仙女の衣装になっている事に気付かれるかと思います。つまり、この恐ろしいものは日本の神様などではなく中国の道教の神様なのではないでしょうか?とはいえ、これらの事実と絶一門から彼女が宿す恐ろしいものについて解き明かせないか、と考えてはいるんですが…。


5.しばしば「鬼」に関係するキーワードが登場するのはなぜなのか

エイスリンのイラストから生まれ、その可愛さからか色々な場所で見かける鬼姫様。このシーンが収録されているお話のタイトルは[神鬼]と言うので、彼女が神代小蒔を鬼の姿で表現した事はあながち的外れでもないみたいです。そして、永水女子全体について考えてみても不思議と鬼と繋がりがあるキーワードが多い事に気付かされます。

例えば、中堅の滝見春。彼女は喜界島の出身であると思われますが、部長がはるると談笑している時に巴ちゃんの「黒糖とか鬼界の話の時くらいしか笑わないのに…」というセリフがありました。*3

鬼界…というのは、鹿ケ谷の陰謀で俊寛などが流された鬼界ヶ島の事を指すと思われます。確かに鬼界ヶ島の有力な候補地の1つは喜界島なんですが、この会話でいきなり鬼の字を当てるのは多少不自然な気がしますよね?

また、副将の薄墨初美について。言うまでもない事ですが彼女はいわゆる「裏鬼門」の能力を使います。ここにも「鬼」というキーワードが登場しますね。

つまり、永水女子は5人の内、3人が「鬼」という言葉に関わりがある訳です。*4これは、どう考えても意図的なものとしか思えません。彼女たちの「修行」という言葉は退魔を連想させると先程書きましたが、これではまるで永水女子のメンバーの方が悪いモノであるかのような…。そういえば、はっちゃんの能力を塞いだ塞さんの能力「防塞」は悪いものが領域内に入ってくるものを防ぐ、というのが原義でしたね。果たして、これはいかなる意味が隠されているのでしょうか…。


と、これで今の所永水女子について気になるポイントのまとめは終わりになります。さて、これらの謎が示すものは一体何なのか?よろしければ皆様も一緒に考えて頂けたらちょーうれしいよー

5/13追記:霞さんに関する新たな考察記事を作成しましたので、よろしければこちらもご覧ください石戸霞と鬼八伝説の繋がりに関して - 私的素敵ジャンク

参考
【咲-Saki-謎】 神代小蒔は何者なのか ※4/30更新 - 咲-Saki-ほんだし -

*1:咲-Saki-9巻第74局[神鬼]p.50

*2:咲-Saki-11巻第100局[反省]p.85

*3:咲-Saki-9巻第79局[交錯]p.126

*4:もし、霞さんの恐ろしい神様もまた「鬼」であれば4人が関わりがある事になりますね。