去年のインターハイの宮永照は先鋒?それとも大将?

立先生が怪我をして入院されていたと聞きました。既に退院されて完治も間近との事でとりあえずは一安心ですが、今は無理をなさらずゆっくり療養なさってください。

さて、今回の記事はいつも以上に推測が多いうえに、一つでも前提が間違ってたら結論が出鱈目になりかねないお話なので、間違っている所があればコメントで教えて下さい。

この画像は第1局[対立]の1コマ、雑誌WEEKLY麻雀TODAYの宮永照の記事です。わずかに見える文章から春季選抜で大将を務めていた事がわかります。恐らく、この辺りからなんとなく全国大会で咲と照が大将戦で対決すると思われてたファンの方も多いんじゃないでしょうか?当時のファン心理というのはニワカには想像しづらいものなんですが…。

で、こちらは1期のアニメの第20話「姉妹」の照お姉ちゃん。今と違って怖すぎです!この話が収録されている8巻のDVDのジャケットの表情とかどうみても悪の大魔王ですもんね。確かこの話で、照が今年のインターハイでは先鋒だとわかったんですよね。で、その直後の原作の第56局[全国]で白糸台の全員の氏名とオーダーが判明した、そんな流れだったと思われます。


と、ここまでの流れは以前から把握してたんですが、先日1期のアニメの最終回第25話「全国」を見直してたらある事に気付きまして。

4校合宿で主なメンバーが温泉に入って全国の強豪校について話してるシーンですが、ここで

透華「しかし全国には『聞かなければ良かった』と思える相手も存在しますわよ。」
和 「聞かなければよかった?」
透華「ええ。その代表が全国優勝の白糸台大将だった宮永照ですわ」

というセリフがあります。この後の一ちゃんのセリフからも去年のインターハイで照お姉ちゃんは大将だった―そう読み取れると思います。

けれど、これってよく考えるとこのシーンと矛盾する気がするんですよ。

阿知賀編第8局[最強]にて、秋季予選で怜がエースに抜擢されたシーン。ここで、怜は自分を宮永照と対戦させるつもりだと解釈しました。これまでの描写から考えると千里山のエースは先鋒のはずです。そして、このシーンは時系列的には去年のインターハイの少し後のはず。…あれ、おかしくない?

更に、このシーンも気になります。

ここで、セーラは春季大会では白糸台が違うオーダーだったから怜が対戦できなかった、こう述べてます。僕はこれは照の配置がこれまでと異なっていたと解釈しましたが、先程の透華の発言から考えると照が大将である事は変わっていないはずです。つまり、ここからも去年のインターハイでは照は大将ではなく先鋒だったのではないかと推測できる訳です。

という訳で、この2つのシーンから照は大将とも先鋒とも解釈できる訳です。この矛盾をどう考えるべきなのかなーって思ったんですが、なんとなくこう考えるのが個人的には一番しっくり来る気がします。
宮永照は当初の構想では大将だったが、作品の途中で先鋒に変更された、と。
多分、変更された理由はアニメ化が決定して咲-Saki-の連載が長く続く事がはっきりしたからで、もし途中で連載が打ち切りなどになったら、最後に咲と照を対戦させて最終回にしようとそう立先生は考えていたんじゃないか、その設定の変更の過程で上記のような矛盾が発生したんじゃないかとそう思うのです。


仮にこの推測が正しかったとして、それがどう咲-Saki-という作品の結末に影響を与えたかはわかりませんが、この変更が生じた場合あるキャラの設定にも大きな変化が生じたのではないでしょうか?そのキャラとは

高校100年生の大星淡ちゃんです。

つまり、大星淡は当初の構想では単なる白糸台のレギュラーの一員だったのが白糸台の大将として格上げされたんじゃないかなーと思うのです。
ここで注目したいのはあわあわの名前です。本当かどうかは知りませんが、彼女は最初は「諸星ウルミ」という名前だったという資料があるそうです。つまり彼女の名前はアニメ化進行途中で変更された訳ですが、ここで彼女の名字が「諸星」だとすると咲-Saki-ファンの間でよく知られている「天照大神」が成立しないんですよね。(天照大神について知らない方は近代麻雀漫画生活のいのけんさんのこちらの記事をご覧ください咲-Saki-ファンに知っておいて欲しい「天照大神」の謎)
つまり、当初は彼女は牌に愛された子ではなかったかもしれない訳です。


また、名前が「ウルミ」から「淡」に変更されている事も気になります。彼女の名前に関してはさくやこのはなのあおいさんがこちらの記事で考察されてますが、それによると

それはともかく、淡ちゃんの能力発動においては物理的に「カド」が存在することが必要みたいです。彼女の名前である「あわい」には「間」という意味があります。詳細はこちらを。彼女にとっては、山と山の「あわい」を意識することが大事なのかもしれないですね。

との事。もちろんこの仮説が正しいかどうかはわかりませんが、重要なのは彼女の立ち位置はほぼ確実に決勝において宮永咲と対戦するという咲-Saki-という物語のクライマックスに設定されるという事です。つまり、彼女の設定に変更があったのならそれは宮永咲を意識したものだったのではないでしょうか?実際に彼女の能力は

カンして裏ドラが乗るという咲さんの対になる能力になっている訳です。先程の「天照大神」について変更するだけなら単に「諸星」を「大星」に変更すればいいだけの話なので、彼女の名前も変わったならそこに何かしらの意味があるのではないかと思う訳なんですが…。


ちなみにこの仮説を採用した場合、

1.「天照大神」については後付けでこの設定が付け加えられた
2.当初は別のキャラクターが「大」の役割を担っていた

このどちらかが考えられます。1.の可能性については咲グラフのzohnamさんが天・照・大・神で検証されてますが、この可能性は低そうですね。
すると、2.の可能性が有力になる訳ですが、実はこれに当てはまるキャラクターが1人だけいます。それが

準決勝でまるでいいところがなかった亦野さんです。実は彼女の名前は元々「大座星江」だったといわれていまして、ズバリ「大」が入る訳です。つまり、亦野さんは当初は牌に愛された子だったんじゃないかと。

こう考えると、白糸台の副将と大将がそれぞれ魔物でそれに清澄の和と咲が立ち向かう構図になる訳で、クライマックスとしてはぴったり!と思えなくもないですよね。なにせ、長野県大会までの咲と和は

2人で共に大会を勝ち上がるんだ!というシーンが何度もありましたから。


まぁ、余りに多すぎる仮定の上に成り立つ結論ですが、このようなあったかもしれない結末を考えるのも楽しいよね!というお話でした。

追記:M1,2,4,8,17,34,68の咲 -嘘ニュース-さんの白糸台の成績と宮永照のオーダーに関する考察の記事内で、この疑問についての明快な答えが示されていました。ってブックレットに載ってるんじゃないですかー、やだー!うぅ、恥ずかしい…。という事は、コメントでも頂いたご意見ですが、去年の夏(大将)→秋(先鋒)→春(大将)→今年の夏(先鋒)と考えるべきなのかなぁ…。あっ、後名無しさんのコメントで高校野球では秋の全国大会はないと書いたんですけど、神宮大会というのがあるみたいですね。寡聞にして知りませんでした…。もし、秋も全国があって国民麻雀大会も名前の通りの大がかりな大会だとすると、この世界の麻雀のトップクラスの高校生は麻雀の大会にほぼ出ずっぱりですね。凄いなぁ…