咲-Saki-と阿知賀編の二つの物語が一つに繋がる時?

少し前の話になりますが阿知賀のBDの4巻の情報が発表されました

http://www.saki-anime.com/goods/bddvd_04.php

3巻までで主だった女子プロはカード化してしまったので4巻は大沼プロ辺りが来るのかと思っていたんですが、まさか戒能プロが来るとは思いませんでした。
男子プロは売り上げ的にどうかとは思ってましたがまさかアニメでは全く登場しない、本編でも最新話で初めて登場したキャラを特典に持ってくるというのは

アニメスタッフは実にチャレンジャーですね・・・。


ところでファンブックの小野監督と浦畑脚本のインタビューを読んでいて改めて感じた事なんですが、今回のBD特典の件に限らず咲-Saki-はマンガとアニメの関係がすごく近くていいですね。

阿知賀編に関しても立先生からアニメスタッフに話を持ちかけたのが始まりらしいですし、アニメの1期の団体戦のラストも阿知賀の12話もマンガとアニメの盛り上がりがシンクロするようにスケジューリングされていたり。
あまり詳しい訳ではないですが原作の良さを上手に引き出せないアニメ化も多いみたいですし、咲-Saki-はアニメのスタッフにとても恵まれていたといえるんじゃないでしょうか。


話は変わりますが先程の二人のインタビューでは一つ、アニメで語られる事のなかった謎が明らかになりました。というか、明らかになる事が明らかになったというべきかな?



10話のCパートからちょくちょく挿入された和たちが会場に向かうシーンですね。特に10話のラストは和たちが振り返るシーンで放送が終わったのに11話でその事についての言及が全くなかったので彼女たちが一体何に気付いたのか?というのはちょっとした謎になっていましたが、どうやらこれらのシーンについては咲-Saki-本編において謎が明らかになるようです。ちょっとインタビュー時のコメントを抜き出してみますね。

それから第10局で和が優希や咲と地下鉄で移動するシーン。なぜ彼女たちは会場に向けて移動したのか?咲や和の表情の裏には?すべては原作の『咲-Saki-』をお楽しみに……としか言いようがないですね(浦畑)
僕たちもどのように描かれるのか楽しみです(小野)*1

本編でまだ語られていないシーンを先に少しだけアニメで明らかにする。これもまた、咲-Saki-という作品がアニメとマンガが密接に結び付いた作品である一例であると思います。


さて、上のシーンは最終的に和と優希が穏乃たちに偶然出会う12話のラストへと繋がっていきます。

Aパートのラストで会場に向かう咲たち、Bパート冒頭で久たち、そしてラストで会場に入った和と優希が描かれ、記者の西田に会う。和たちの現在の状況が映され、それが全て第12局へと集約されていく回です。(小野)*2

小野監督がこう述べているようにこのシーンは一つのクライマックスでこの後、穏乃が目に炎を出して「必ず勝つから!」と言った後に、12話のEDに入ります。


その一方で和や優希と別れてひとり会場の外にいる咲さん。実は彼女については11話と12話で何も状況が変化していません。


これが11話の咲さん


こっちが12話の咲さん


うん、全くといっていいほど変わってないw
恐らく和や優希と別行動をとった咲のこの後の事は小野監督が述べた咲-Saki-本編で意味が明らかになる事の一つ・・・だと思いますが、わざわざ同じようなシーンを2回も11話と12話で持ってきたという事はその出来事は咲にとって非常に重要な出来事なのではないでしょうか?

ところでこれもストーリーダイジェストで何度か触れられていた事なんですが、どうやら咲は東京に来てから照に関して色々思い悩んでいたみたいです。

アニメの4局「全国」で追加されたシーン。ここで咲は東京に来たのはいいけどお姉ちゃんと本当に話し合えるのかを考え、ナーバスになっていたとファンブックには書かれています。

だから、この後の2回戦で咲さんが

こんなだったり


こんなちょーこわい状態だったのもナーバスになってたからなんだよ?ホントダヨ?

まぁ、それはともかく阿知賀編で咲が登場したシーンは(特にアニメに関しては)ほぼ全て照について思い悩んでるシーンですし、もし会場に来た咲に何か起こるのであればそれは照との思いがけない再会―これが一番ありえそうな気がします。
この場合番外編の主人公である穏乃が本編で活躍する和と再会する一方で、本編の主人公である咲が阿知賀編で活躍する照と再会する訳で二つの出来事が綺麗に対になりますし。


更にここで妄想を膨らませてみると、ここまで前振りをしておいてこれを阿知賀編のアニメで全く触れないまま終わっちゃうのはなんだか収まりが悪い気がします。


そこで次の非常に興味深い記事をご覧下さい

咲-Saki-阿知賀編のアニメを見て、漫画版と比べて本編のキャラの出番が多いなと思いませんでしたか?もちろん、本編から見ていたファンへのサービスの意味もあると思いますが、私は阿知賀編から見始めたファンへの本編への誘導を兼ねているような気がしています。
ということで、私は、咲-Saki-阿知賀編の追加3話とBブロックの1回戦および2回戦のアニメ化つまり実質咲-Saki-の2期を2013年1月、または4月から1クールで放送すると予想します。
「咲-Saki-阿知賀編」アニメの続きっていつやるんですか?: 咲-Saki-の舞台が特定されたら、行くしかないでしょ

この結論に至るまでは是非上の記事を読んでいただきたいんですが、仮にこれが事実と考えると小野監督が述べた上の謎というのは単に原作のアピールだけではなく、2期のアニメの前振りなんじゃないか、という気がしてきます。
すると、上の咲と照の姉妹の再会シーン、これが本編2期のラストに繋がっていくんじゃないでしょうか?
阿知賀編では和と穏乃、本編では咲と照とそれぞれの再会によって本編と阿知賀編の二つの物語は一つに繋がって物語は一つの区切りを迎え、新たな咲-Saki-の物語が始まる・・・こんなストーリーもあるんじゃないかな〜、と妄想してみます。


まぁ、こんな仮定の話をいくつも積み重ねた予想なんて当たるとは思いませんがw少なくともアニメスタッフがとても丁寧に咲-Saki-阿知賀編という作品を制作している事はファンブックを読んで伝わってきました。残り3話の放送も今から楽しみですね

*1:『阿知賀編』こぼれ話3 『咲-Saki-』とのリンク(ファンブックp.86)

*2:ストーリーダイジェスト 第11局「決意」 (ファンブックp.61)