思いついたことメモ ヨーロッパ中世と江戸

中世とは何か

中世とは何か



佐伯泰英とかしゃばけシリーズとか最近出たのだと週刊江戸とか今はとにかく出版業界では江戸時代がブームみたいですね。けど、幕末とか戦国はともかくとして江戸中期の日々の人々の暮らしがこんなに興味もたれるようになったのはここ数十年ぐらいの事だと思います、多分

最近続けてヨーロッパ中世に関する本を読んだんだけど、そこにある記述を見ていくと今更ながらヨーロッパの中世と日本の江戸時代ってすごく似ている部分があるな〜、と

自給自足の社会とか封建制とか色々あるんだけど、やっぱ一番はこの時期にヨーロッパ的なもの、日本的なものが形作られたことなんだと思います。
もちろんローマ滅亡以降、ヨーロッパが政治的に統一されたことは一度もないし、日本も江戸幕府が全国を支配していたからといって、藩の支配体制はそのまま残っていたんだから日本人という概念より、薩摩の国の人、尾張の国の人って自意識の方がずっと強かったはずだけど少なくとも根幹の部分で共通の意識が形作られてきたんだと思う。
ヨーロッパにおいてはルネサンスから啓蒙時代、日本においては開国以降の明治の近代化の中でその意識が旧い、時代遅れのものだとして切り捨てられてきた、という点でも同じ。ヨーロッパにおいてはロマン主義の時代にその揺り戻しで中世がやたらと美化されて語られたらしいんだけど、昨今の江戸ブームもそれに近いものがあるのかな、と思ったりする

ただ、ヨーロッパにおいてはその流れはルネサンス(再生)という言葉に象徴されるように古代の知識の再発見からのあくまで自己による試行錯誤の過程なんだけど、日本においてはそれは他者(西洋)によるある種強制的なもので、それが不幸の源の一つだったのかな・・・。う〜ん、けどこの考えはちょっと恣意的な気もするなぁ・・・