靖国 YASUKUNI

http://www.yasukuni-movie.com/index.html


靖国神社には1度だけ訪れたことがあります。平日の夕方だったので、境内にはあまり人の姿はなくとても静かでした。境内を歩き回っているとたくさんの樹木やベンチにどこどこの戦地の第何小隊一同寄贈という札がついていて圧倒された記憶があります。とてもたくさんの人の様々な思いが神社の中にあふれかえっている様な気がして・・・、上手く言葉では言い表せないんですが”空気が違う”んですよね。
また遊就館では最後に壁一面に靖国に祀られている人達の写真がはってあった記憶があります。本当にたくさんの写真が。全て太平洋戦争で亡くなった人々の写真が。

戦争がいかに多くの人々を巻き込んで人生を変えてしまうのか、っていうのをまさに肌で実感したのはこの時が初めてでした。ひとりの青二才が軽々しくいい、悪いとはいえないな〜、と考え込んでしまいました。だって、文字通り背負っているものが違いすぎるもの。確かに独善的で自分本位な見方をしているところはあると思うけど。


この映画靖国では8月15日の靖国の狂乱ぶりと、靖国神社に奉納される刀である靖国刀の最後の刀匠である刈谷 直治さんのインタビューを柱としたドキュメンタリー映画です。
主な内容は公式HPを見れば大体わかるとは思います。ただやはりこれは実際に見るべき映画ですね。見て8・15の靖国がいかに普段と違う場所になっているかを知って欲しい。そこには普段とは全く違う"日本人"の姿があるはずだから。そして一度靖国を訪れて欲しい。そこにはとてもたくさんの人々の声なき声が眠ってます。その声をどう解釈するかはあなた次第。様々な現在に生きる人々の思いも渦巻いています。英霊をたたえる声、遺族を帰してほしいと願う切実な声、様々な思惑、正当化、怨嗟・・・。もちろん遊就館の展示はあくまで一面を切り取ったものに過ぎません。ここもどう解釈するかはあなた次第。とりあえず好き、嫌いの感情は捨ててこの特別な場所について考えてみるのもいいのではないでしょうか?